ねこのび屋 について

ねこのび屋 は、「暮らしの中にアートを描き込む絵描き作品のお店」です。

 

絵描き作家 池田美佳にとって、アート作品を制作する理由。

それは、生活している中で、手元にお気に入りのものがあると
しあわせな気分になり、気持ちが落ち着くから。

このしあわせな気持ち元気がでる気持ちを他の方にも味わってほしいから、です。

 

 

演劇に熱意を注いだ学生時代


私は、浜松で生まれ育ち、小中高生と演劇部に所属していました。
それは自分以外の誰かになれる、からです。

自分の性格も見た目も人生も、どうしても好きになれなくて
誰かの人生に入り込むことではじめて私は安心できました。

好きが高じて大学も大阪芸大の舞台芸術学科へ。
ここでも4年間楽しく演じていました。
幼少から思春期を経て成人になる10年のあいだ、私の熱意と時間をたっぷりお芝居に注ぎました。

 

 

2010年 ねこのび屋スタート


東京の八王子の夫と知り合い、遠距離恋愛の後、浜松→大阪→東京へ引っ越しすることになりました。
3人の娘に恵まれ、子育ての間はただただ忙しく時間に追われていて、当時の記憶はほとんどありません…。

お芝居をしなくなってしばらくたって、気づけば私は24時間「私」でいる。
“○○ちゃんのママ”と呼ばれるのも好きじゃないし、
これからずっと私でいるために私ができることってなんだろう…?
ふと、考えを巡らしました。

そういえば、私、編み物が好き。

1本の毛糸が面になって立体になり、工夫すれば自分の思った形ができる面白さ。

実は、その頃ネットでハンドメイド作家さんのブログをよく見るようになって、
私もやってみたい!…と漠然と思っていたんです。

どうしようかなー、とばかり思い巡らせていても誰も何もしてはくれない。
私がやりたいことは私が動かなきゃ!

そんなとき、家から車で行きやすい場所で新しく始まるマルシェの出展者の募集を発見!
ついに、私は、どうしてもやりたくなって初めての応募しました。

編み小物「ねこのび屋」がマルシェへの初出展でした。
ラッキーなことに関東ローカルのNHKから依頼を受けて
「初めてハンドメイドの出展をする主婦」としてテレビのVTR出演を果たします。

その後、憧れていた調布の布多天神社つくる市や深大寺手作り市へと
定期的に出展するようになっていきました。

 

 

 

ゼンタングルとの出会い


ひとりっこだった私が八王子に嫁にでてしまったこともあり、浜松に住む両親は寂しかったと思います。

母が認知症ではないかと思い始め、ヘルパーさんや訪問診療などのケアをしてもらい、
私も毎月5日ほど実家に帰るようになりました。

親孝行をしなくては、しよう、と心に誓って帰省するのですが、
母とは帰るたびに段々といさかいが多くなりました。

「これは認知症の症状だから仕方がないんだ」 と思ってはみるのですが、

嫌な思い出の昔話を繰り返し1日中聞かされるのに辟易して
私もつい語気を荒らげてしまうと、それを上回る嫌な言葉を返されてしまいます。

どうしても我慢ができなくなって大喧嘩になり
母と同じ空間にいられなくて夜中に家を飛び出したことも…。

帰って来ても鍵とチェーンをかけられていて玄関先でしばらく座っていました。
それでも義務感から毎月喧嘩しに帰っていた私の実家での生活はボロボロでした。

 

そんな時、ネットで見つけたゼンタングルとの出会いが私を救ってくれたのです。

 

人生と同じく一度描いた線は消せないが、それは決してまちがいではない。

すべてありのままでいいんだ。

 

このゼンタングルの考えがとても響いた私は、
描いている間は、怒りや苦しみのない場所に心が行けると感じました。

本を買い込んだり講習会で学んだりし、そのうち紙だけでなく布に描く楽しみに目覚めます。

そんな中、父から珍しく誕生日祝いにとピンクのハイカットコンバースをもらったことでした。
ピンク色が恥ずかしくてどうしても履けずにいましたが、
せっかくのプレゼントを履くにはピンク色の分量を減らせばいいのでは…?
黒のペンでみっしりと線画を描き込みました。

太いペンで不慣れだったのでぽってりとしていて、今からするとあまり出来は良くないのですが、
自分だけの1足ができた満足感が得られて、そのコンバースを履いて出かけられるようになりました。

父からのプレゼントがきっかけで、それから靴に絵付けすることが大好きになり、
編み物から絵付けへと表現の場を移していったのです。

 

 

 

手描き絵付けスニーカー販売開始


深大寺手作り市で初めて手描きスニーカーを並べた時のドキドキ感、今も忘れられません。

編み物で初出展した時よりも緊張していたと思います。

誰かの目に留まるだろうか。
私の絵に何か言ってくれる人はいるかな。

目玉商品として並べていた、絵付けしたコンバースに若い女性の2人組が立ち止まってくださいました。
「えー、これすごい!すごくツボに入る!」
一度はブースを離れたのに、また戻ってきてお買い上げくださったんです。

 

ゼンタングルは米国の登録商標のため、商品名につけることができません。
また、認定講師にならないと教えることもできません。
でもゼンタングルの技法を使って作品を作ることは認められています。

 

 

お友達の方からは、黒のハイカットスニーカーとTシャツに蓮の花を描いてほしいと
初めてのご依頼があり、絵付けオーダーの道も広がりました。

 

初めての作品を認めていただけたことは、それからの活動の大きな励みになりました。

 

手作り市などイベントにいらっしゃる方とは一期一会なので
おしゃべりだけでも楽しくなってもらえたら嬉しいし、
絵付け作品をお持ち帰りしてくださるならば
それからの毎日を共にハッピーに暮らしていけたらと願っています。

 

 

私の夢は、ねこのび屋の個展を開催すること、です。

 

私の絵で元気になってくれる方が、一人でも多くなればいいと思いながら、
これからも、絵描き続けます。

 

 

ねこのび屋 代表  池田美佳